L-テアニン(L-Theanine)
L-テアニンは、お茶に特有なアミノ酸である(必須アミノ酸でも、一般的な非必須アミノ酸でもない)。L-オルニチンやL-シトルリンと似た、通常の食事に含まれないアミノ酸である。グルタミンと類似した構造を持ち、グルタミンから作られる2つの神経伝達物質に似ている(GABA、グルタミン酸)。経口摂取後、BBBを通過し、脳内に直接作用することで知られる。
L-テアニンと脳
リラックス作用
経口摂取による50-250mgの範囲で、健常者に対して「アルファ波の増加」が繰り返し確認されている[1][5][6]。30-45分後に増加し、アルファ波に特有な、眠気・鎮静作用を誘発せず、軽度のリラックス効果と注意力向上をもたらす。
抗ストレス作用
神経細胞の興奮抑制、BDNFの発現増加、NMDA受容体のアゴニストを介して軽度の抗ストレス作用を持つことが示唆されている[4][8]。しかし、急性的なストレスに対しては、効果的ではないようである[2]。
BDNF・NGFの増加
2014年度の動物実験において、海馬におけるBDNFが25%、NGFが100%の増加が確認されている[9]。
摂取量
100-200m/1回をカフェイン(50-100mg)と摂取が一般的である。アミノ酸であるため、基本的に空腹時に摂取することが勧められている。
経口摂取で、代謝により変化することなく血液脳関門を通過し、脳に1時間以内に到達する。5時間まで上昇を続け、24時間後には観測されなくなる。
副作用・安全性
無有害作用量(NOAEL)を調査した動物実験おいて、13週間、最高用量である日4000mg/kg投与で、有害な副作用が見られなかった[3]。
ADHDと診断された8-12歳児を対象にした、睡眠の質の改善を目的とした調査では、6週間、400mg/日の高用量で、効果・安全性が認められている[7]。
体験談・評価
休憩時にヒートアップした脳の鎮静化の目的で取ると効果的だと感じる。学習能力と関連性があるアルファ波・BDNF・NGF増加があり、受験生向けである。海馬の形成にも効果があるとみられ[9]、安全性も高く若い人に良いだろう。
安いお茶では10mg程度しかL-テアニンが含まれないため、サプリメントで摂取した方がお得である。特に、コーヒーが好きで副作用の症状が出るなら、L-テアニンをすごくお勧めしたい。
お勧めサプリメント
Doctor's Best, サンテアニン L-テアニン、150mg、90ベジカプセル
L-テアニンは、テアニンから分離が難しく純100%のサプリメントは存在しない。最もL-テアニンの含有比率が高いとされるのが、独自の酵素法で生産された『サンテアニン』である。サンテアニンは99%のL-テアニンであり、臨床試験で最も使用される信頼度が高いサプリメントである。
よくある質問
テアニン含有量が高いお茶は?
玉露から発見された成分であるが、他のお茶にも同様に含まれる。含有量の違いは、お茶の種類ではなく葉の若さによって増加する。また、玉露のように日光にあてない栽培をするとアミノ酸からカテキンへの生成が抑えられ、テアニンの含有率が高くなる。
