ビンポセチン(Vinpocetine)が海外で低評価の理由は?

金曜日, 1月 20, 2017

ビンポセチン 低評価

ビンポセチンなんて捨ててしまえ!(Vinpocetine -- Ditch It)という衝撃的なタイトルのスレッドが、「Vinpocetine」で検索するとグーグル検索のトップページにでてきます。その主張とは?

ビンポセチンとは?

ビンポセチン

ツルニチニチソウから抽出されるビカミンの誘導体で、血流促進作用、電位依存性ナトリウムチャネル遮断作用があります。一部の国(ロシア、ドイツ、ハンガリー)で血管性認知症やアルツハイマー型の治療として使用されています。

米国ではサプリメントとして人気となっており、健常者の記憶力向上や、加齢による認知症予防のサプリメントとしてマーケティングされています。しかし、ビンポセチンの作用機序について明らかになっていない点が多く、特にドパミン作動系に対しての調査が乏しいのが現状です。

安全性・副作用は

ドーパミン抑制作用

ある調査では、精神安定剤、血圧降下剤として用いられる『レセルピン』のようなドーパミン抑制作用がみつかり、長期的に使い続ければ認知機能低下や鬱という副作用がでてくるのではないかと危惧しています。

If vinpocetine does indeed act in a "reserpine-like" fashion in striatal dopaminergic neurons, one could legitimately raise concern over the use of vinpocetine in otherwise healthy individuals for "cognitive enhancement," as side effects may manifest consistent with reserpine-like side effects, including depression and cognitive dysfunction (7, 8)

NMDA・AMPA受容体の拮抗作用

別の調査では、亜鉛のようなNMDA受容体の活性を抑制することが示唆されています。亜鉛は、マルチビタミンにも入っている成分なので心配するような抑制効果ではないかもしれません。

These results suggest that the inhibition of NMDA channels by vinpocetine shows a similarity to the action of Zn2+ which closes the gate of the NMDA channel.

AMPAに関しても拮抗作用が確認されています。しかし、アニラセタムのようなAMPA作動薬がスマドラであるとみられていますが、拮抗作用があるからと言って悪影響があるとは言えないですし、神経毒性があるエビデンスでもありません。

These findings suggest that vinpocetine is a quisqualate/AMPA antagonist of some specificity and selectivity.

「ビンポセチンなんて捨ててしまえ」という過激なタイトルもあって引用され、結果的に「Vinpocetine」で検索するとグーグルのトップページに来るわけですね。しかし、その主張されているエビデンスはヒトを対象としたものでなく、さらにその作用は弱めであるようです。

ただし、ドーパミン抑制・NMDA・AMPA受容体の拮抗作用があると示唆されているものの、それらの作用については詳しく調べられていません。またイチョウ葉のようにヒトを対象とした長期的な調査が行われていないため、長期的な服用でのリスクが高いスマドラであると思います。

ビンポセチンの副作用報告


海外の人がモルモットになってくれてるので、Amazon・Iherb・Reditで副作用を訴える人の報告をまとめてみました。

糖尿病なら危険

もし糖尿病なら摂っちゃダメだ。2回の摂取だけで、耳鳴りやブレインフォグを引き起こしました。1回目はメトホルミンと、2回目はメトホルミン抜きで摂取しましたが、どちらの場合でも血糖値が300を超えました。糖尿病なら危険なサプリメントかもしれません。

鬱との関連性

母が血管性認知症を患っているので、ビンポセチンの摂取を始めました。摂取していた3週間、絶望と悲しみに満ちていました。普段は明るい性格ですが、精神が不安定な状態を振り払うことができませんでした。

ビンポセチンについて調べ、「鬱とビンポセチンの関連性が示唆されている」ことがわかりました。1週間ほど摂取を控えてみたら、幸福な状態に戻りました。

レビューを見ると、ビンポセチンは人によって違った反応をみせるので、もし健康維持のために摂取しているなら注意が必要です。

抗てんかん薬と併用で幻覚症状

2015年の5月22日に3週間の休暇から自宅に帰宅しました。その翌日に、アマゾンから届いたビンポセチンの摂取を開始し、摂取後すぐに疲労感がありましたが、時差ボケが原因だと思いました。そして、その翌日の17時に再び摂取した直後、不思議な感覚に襲われてから幻覚症状がでてきました。

以前に脳の手術を受けてから、2度の強い悪性けいれん(Grand Mal seizure)が起こるようになりました。予防として抗てんかん薬「イーケプラ®」を一生摂る必要があります。

Source Naturalsに「イーケプラ®」との併用で似たような報告がないか問い合わせました。低血圧の場合に問題になるとしか警告されていないので、私のようなてんかん患者に対して「医師に相談するように」と警告を付けることを提案しました。また商品を返品できるか質問もしました。

返ってきた答えは、「アマゾンに相談してください」でした。副作用に関して質問に、全くおかしな返答です。返品に関してはどうでも良いことですが、問題は副作用です。もしSource Naturalsがこの深刻な副作用に興味がないのなら、この会社のブランドをどうやって信用したら良いのでしょうか。

耳鳴りが悪化

『耳鳴り対策サプリメント』として広告されていますが、自分の場合は反対に悪化しました。少なくとも10年は耳鳴りに悩まされてきました。

ビンポセチンを摂取してから、30分から1時間の耳鳴りや起立性低血圧を引き起こしていることがわかりました。10mg/日の摂取を止めてから、突然に症状が改善しました。元々あった耳鳴り症状は残っていたので、イチョウ葉を試してみました。そして、耳鳴り音が消えてなくなりました。数カ月間ないので完治しているかもしれません。自分にとってはイチョウ葉こそが本当の耳鳴り改善サプリメントです。

血流を良くするサプリメント

数週間、10mgの用量を日に1-2度摂取していました。摂取後、プラセボとは思えないほどの血流改善効果を感じています。しかし、頻繁に言われているように、ビンポセチンは十分に研究されていません。ヒトを対象とした長期的な研究が行われるまで、リスクを回避するために摂取を中断することを決めました。

スマドラ・サプリメントとしてはポテンシャルがあると思います。しかし、同じように血流改善効果があり、安全性が高いとみられているイチョウ葉を今のところ選択します。

まとめ

『頭が良くなるサプリメント』とか多くのサイトで宣伝されていますが、健常者を対象とした調査が、1985年に行われたサンプルサイズ(女性12名)が小さいものしかありません。しかし、ピラセタムやカフェインとスタックすることで集中力が上がるという報告が多いです。

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