GABAのみを食べる腸内細菌を初めて発見

月曜日, 11月 14, 2016

2016年度の米国微生物学会で、ノースイースタン大学により「脳に影響を与える可能性のある腸内細菌」ついての調査結果の発表がありました[1]

KLE1738(腸内細菌)

発表によると、研究者たちは、いくつもの化学物質で試した結果、ヒトの腸内細菌である『KLE1738』がGABAを与えた時しか、生存・増殖することができないことがわかりました。

この発見は、腸内細菌が気分に影響をもたらす要因の、重要な手がかりになるかもしれないと学会で述べています。

GABAは、神経細胞からのシグナルを抑制する働きを持ち、”落ち着き”を脳にもたらします。そして、異常な脳内のGABA濃度の低下は、鬱や気分障害との関連性がみられています。今後、GABAを生産・消費する腸内細菌を調節することによって、鬱、またはQoLの向上への研究が進められる予定です。

ちなみに、GABAに関しては、主にラクトバチルス(Lactobacillus)/ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属が生産してくれるようです。

腸は『第二の脳』である

なぜ腸が第二の脳と言われる理由は、

神経細胞の数は脊髄や末梢神経系よりも多く、それらの神経細胞には、セロトニン・GABA受容体が存在します[2]。また、腸内細菌を介して神経伝達物質を生産することができます。セロトニンに至っては、95%が腸内で作られているそうです。故に、腸は独自の神経系を持っています。

また、脳神経の一つである迷走神経を介して不快感や痛みだけでなく、気分にも影響をもたらすとみられています。

プロバイオティクス調査のメタ解析

2016年に行われた中南大学による、ランダム化比較試験メタアナリシスでは[3]

  • 健常者・鬱の患者ともに効果がある
  • 65歳以上には効果がみられない
  • 鬱との関連性は高い、今後、鬱の予防策としての調査が必要だ!

ということを結論付けています。エビデンス不足とも言われるプロバイオティクスですが、最近のメタ解析では「健常者に対しても効果がある」としています。

Probiotics had an effect on both the healthy population and patients with major depressive disorder.
Probiotics had an effect on the population aged under 60, while it had no effect on people aged over 65.
We found that probiotics were associated with a significant reduction in depression, underscoring the need for additional research on this potential preventive strategy for depression
まとめ

「GABAは血液脳関門を通過できないから、摂取しても意味がない!あっても、プラセボ効果だ!」なんという主張もされてますが、第二の脳である腸にセロトニン・GABAを供給することで、自閉症、鬱、便秘の改善や予防、また生活の質(QoL)への効果が主に調査されています。

自分は胃腸が不快になる感じが頻繁にあるので、プロバイオティクスをいくつか試してみました。気分はわかりませんが、便の質が良くなっている感じはあります。

米アマゾンでベストセラーとなっていて、腸まで届く特許カプセルを使っているHyperbiotics, PRO-15がIherbで購入できます。お試し品のプロバイオティクスもあるので、一度試してはどうでしょうか。

  1. Gaba Modulating Bacteria of the Human Gut Microbiome
  2. GABA and GABA receptors in the gastrointestinal tract: from motility to inflammation
  3. Effect of Probiotics on Depression: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials

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