イノシトール安定化ケイ酸アルギニン - スマドラ最新調査
金曜日, 11月 25, 2016
健常者を対象とした『イノシトール安定化ケイ酸アルギニン(ASI)』のスマドラ調査の結果が公開されました(2016年11月18日)。
概要
クロスオーバー・2重盲目で行われた調査になります。ASIを1500mg/日で摂取、14日間と3日間の期間で分け、2回調査が行われました。
対象は、11名の男性アスリートです(平均体重79.6kg、年齢27.3)。サンプルサイズは少ないですが、クロスオーバー(休薬期を入れて2度の調査)で行われ、エビデンスとしては強いものになります。
イノシトール安定化ケイ酸アルギニン(®Nitrosigine)の特徴
- L-アルギニンの上昇
- ケイ素の上昇
- 一酸化窒素の上昇
L-アルギニンは、アスリートでも疲労軽減や回復に良いとされています。ケイ素は、L-アルギニンのバイオアベイラビリティ(体循環)を促進するために使用されています。また、脳内のアルミニウムを除去する働きがあり、アルツハイマー病に良いと示唆されています。
最も認知機能の向上に関係があるのが一酸化窒素(NO)の上昇です。NOが上昇することにより、血流が上昇し、体や脳に栄養素が循環されやすくなり認知機能に効果があるのでは?という疑問から、この調査が開始されています。
Trail Making Testとは
AとBがセットになっている課題で、Aは、1-2-3と繋いでいくだけです。Bは、1-A-2-Bのように記憶を一時保管する必要があり、ワーキングメモリ機能を検査するのに使われます。
結果
TMT課題試行の10-15分前に、1500mg(ASI)を摂取した結果です。
14日間
14日間摂取した場合でも、耐性がつかないようです。1日目ではプラセボと変化がみられませんが、TMT Bの課題において、28%の向上がみられました。
3日間
TMT B課題において、3日間で、なんと33%の向上がみられました(困惑)。3日間の測定では、1日目から差がでているようです。
そして結論では、
ASIは、柔軟性や処理速度、実行機能が求められる複雑な課題において(統計的)十分な向上をみせるということが書かれています。
These findings show that ASI significantly improved the ability to perform complex cognitive tests requiring mental flexibility, processing speed and executive functioning.
問題点
商標(®Nitrosigine)であり、マーケティングであることは確かです。臨床試験の結果は、悪い結果がでれば出版しなくても良いので、どの程度信頼できるかわかりません。それと、ASI自体、メーカー以外の調査機関で研究されているものではありません。
製造会社の公表でみると、単体で売られてるのは、Docter's bestのみになりますね。単体では、あまり売れていないようですが、ウエイト・スタックとしては人気のある成分みたいです。
こんな驚愕データを出されたら試してみたくなりますね。このブログは、「いろいろ試してみる」っていうのが本来の目的なので、試して認知機能を測定したいと思います。
- Randomized Prospective Double-Blind Studies to Evaluate the Cognitive Effects of Inositol-Stabilized Arginine Silicate in Healthy Physically Active Adults
