モダフィニルは意思決定に悪い影響をもたらす?

土曜日, 9月 24, 2016

若年健常者を対象に「意思決定に対して、モダフィニルが与える影響」を調べたハインリッヒ・ハイネ大学による論文が発表されました。

Modafinil alters decision making based on feedback history - a randomized placebo-controlled double blind study in humans.

調査目的

モダフィニルはカテコラミン輸送体を抑制することによって、ドーパミン・ノルアドレナリンの増加が、いくつかの論文により報告されています。それらの神経伝達物質は、報酬回路や意思決定にも深く関わっています。

ある最近の調査では、モダフィニルは報酬、快感、嗜癖、恐怖などに重要な役割を果たす側坐核に高いドーパミンの促進がみられています。しかしながら、今日まで、モダフィニルによる意思決定に対する影響についての調査は行われていません。

調査方法

40名の若年健常者を集め、200mgのモダフィニル群とプラセボ群に分けました。反応速度も計測でき、2つの映される画像の選択結果から、学習していく課題を行いました。

選択課題

モダフィニルの方がAの選択率が高くなっています。単純に説明すると、2つのペアになっているA〜Fの画像が表示され、Aを押すと最高点が得られ、反対にBを押すと最も減点され、試行の度に学習していきます。4回試行していますが、学習率に大きく差はありませんでした。

モダフィニルは高得点を得られる情報(Aを選ぶこと)に対しては、学習力が高まりますが、最も減点されるBを回避することに対しては、プラセボ群より成績が落ちています。

反応速度

High Confilictは、判断が難しいペアの場合で、Lowは簡単な場合です。

反応速度は、モダフィニルの方が少し反応速度が落ちていますが、ほぼ同数値となっています。

まとめ

モダフィニルは、過去に学んだ失敗より、報酬を得られたことに執着することを促すと考えられます。そのため、罰を考えない行動や、ギャンブル依存症になりやすいことが危惧されています。実際、ドーパミン分泌を促す治療薬を処方されているPD患者が、ギャンブル依存症になりやすいという調査データが出されています。

「意思決定」や「計画立案」に効果的だと言われていますが、良くも悪くもマイナス面を考慮しなくなるようです。短期的な習熟度、反応速度に関しては、睡眠不足にない健常者には無意味のようです。最近の調査では、反応速度に至っては、低下を示すエビデンスが強くなっています。

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